dsPIC デジタルフィルタ機能 デモ -
■デジタルフィルタの応用

PowerHead MA242を利用したデジタルフィルタの応用を紹介します。
スイープジェネレータで発振を行い、その信号をフィルタリングしています。
フィルタはスイッチでLPF・HPF・BPF・BEFの4種に切り替えることができます。
●デジタルフィルタ応用でも装置構成



■スイープジェネレータ
フィルタの信号源はMA242のdsPIC30で作り出しています。
周波数を低い周波数から高い周波数まで徐々に変化させています。
ここでは100Hzから2KHzまでスイープしています。
サイン波テーブルをDDS方式でCodecに出力してアナログ信号を得ています。
観測しやすいようにバースト信号で送出します。
特にMA242以外の回路は必要ありませんが、レベル調節にボリュームを設けて出力レベルが可変できるようになっています。

●出力波形
波形は上がスイープ発振信号で、下がコーデックを通過させた波形です。高域の特性が悪くなっているのがわかります。低域ではバースト波のためコンデンサの影響で直流成分が加わっています。

 

 

■デジタルフィルタ
デジタルフィルタはMA242をMA245にのせて使用しています。
MA242のコーデックに周波数スイープ信号を注入し、dsPIC30が信号を読み取ってフィルタ処理をします。
フィルタは約70タップのFIRフィルタです。
フィルタは基板上スイッチの切替にてLPF・HPF・BPF・BEFを実現しています。ターゲットのカットオフ周波数は1KHzです。フィルタ処理した信号は再びコーデックによりアナログ出力しています。
デジタルフィルタ処理の波形を示します。


 
●LPFローパスフィルタ
LPFローパスフィルタは低域を通過させるフィルタですから、
スイープ信号の左側が通過帯域です。

 

 
●HPFハイパスフィルタ
HPFハイパスフィルタは高域を通過させるフィルタで今度は スイープ信号の
右側が通過帯域になりますから左側の信号が遮断されています。

 

BPFバンドパスフィルタ
BPFバンドパスフィルタは目的とする周波数のみを抽出するフィルタですので、
中心周波数から左右の信号が除去され、目的の周波数の信号のみとなります。

 

BEFバンドエリミネートフィルタ
BEFバンドエリミネートフィルタは目的の周波数を除去するフィルタで、バンドストップフィルタとかノッチフィルタ、トラップフィルタと呼ばれることがあります。目的とする周波数部分が除去されて左右の信号がそのまま通過しています。

 


*現在MA242,245は販売終了しております。